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こちらは皆様に世界的銘器とはどんなものなのかをご紹介するコーナーです。
専門誌やホームページ等でよく目にするアグアド・ハウザー・フレタなどの銘器の
何点かを展示し、現役製作家達が目指す作品を実際にご紹介しております。

ロベール・ブーシェ

製作者ロベール・ブーシェ
材 質
製作年1973年
弦 長

ロベール・ブーシェ(1898~1986年)はフランスで新印象派の画家として活躍する傍ら、34歳からギター演奏を学び始めその後、女流ギタリスと故イダ・ブレスティに師事した。自身のギターを依頼した事を機にフリアン・ゴメス・ラミレスにギター製作の基礎等を教えて貰い親交を重ねる。 48歳より本格的にギター製作を始める。アントニオ・デ・トーレスの修理等を基に独自の製作技法に研究を重ねながら、生涯154本のギターを製作した。 茫洋としたような何とも言えない優雅な音色は正に芸術と呼ぶにふさわしい。世界的財産と言える幻の超銘器。

絶頂期のアグアド

製作者エルナンデス・イ・アグアド
材 質Top:スプルース
Side/Back:ハカランダ
製作年1965年
弦 長655mm

60年代中期のマヌエル・エルナンデスとビクトリアーノ・アグアド合作の絶頂期の作品。ジョン・ウィリアムスも使用したものと同時期の作品で、この頃は60年代初期の作品に比べ、やや重量増加し音も引き締まっており和音の広がりと単音の分離が見事にバランスが取れています。その音色と共にギターの貴婦人とも言われる所以です。この作品は良好なオリジナル状態の銘器です。

ハウザー二世

製作者ハウザー二世
材 質Top:スプルース
Side/Back:ハカランダ
製作年1967年
弦 長647mm

ハウザー2世(1911年~1988年)は父が1952年心臓麻痺で他界した後も、素晴らしいギターを送り出した。楽器は1953年以降~1960年前半、1960年代半ば~1970年半ば、それ以降と大きく三期に分類できよう。 この楽器は表面にジャーマンスプルース、側面と裏板は素晴らしい柾目のハカランダ材を使用している。表面板に割れがあったものを3世が修理したもので、その旨を記した証明書が付いている。澄んだ高音と程よい厚みの低音で音の分離が極めて良い銘器と言える。 塗装がセラックからラッカーに変わり、表面板、側面、裏板も厚みが増してきた頃の作品ですが、張力は後の70年代の作品程強くありません。サイド・バックには柾目の素晴らしいブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)が使われており、音の分離が極めてよく深い低音に高音は透明感のある深遠な響きを醸し出します。

ドミンゴ・エステソ

製作者ドミンゴ・エステソ
材 質
製作年1935年
弦 長

ドミンゴ・エステソ・ロペス(1882~1937年)はスペインのクエンカ、サン・クレメンテ生まれ。 8歳の時にマドリッドに移り、その後10代の頃から著名なマヌエル・ラミレス工房にてギター製作に携わる。1916年にマヌエル・ラミレスが逝去した後、翌1917年、甥のファウスティーノ・コンデと共に自身の工房を設立し数々のギターの銘器を世に送り出した。彼は極力安価で質の良い楽器製作を目指した。 展示されている楽器も横板がハカランダ、裏板がローズと必要以上に高価な材は使用していないが、その音色の素晴らしさは人々を魅了してやまない。

絶頂期のフレタ・エ・イーホス

製作者イグナシオ・フレタ・エ・イーホス
材 質Top:スプルース
SIde/Back:ハカランダ
製作年1966年
弦 長650mm

楽器工房でヴァイオリン、チェロ、コントラバスなど弦楽器の政策・修理を身に付けたイグナシオ・フレタ一世は1950年頃からギター製作に専念するようになった。 セゴビアがフレタのギターを使用した事により一躍世界中に知られることとなった。1960年代から二人の息子と共同制作するにあたり、ラベルをそれまでのイグナシオ・フレタ・バルセロナからイグナシオ・フレタ・イーホスと変更。この楽器はイーホスに変わって間もない頃の表面が松材、横裏がハカランダ材を使用した貴重な1本。 弦長は650mm、表面材を低音に影響する部分に板を重ね、高音に影響する部分を薄くした独特の設計。薄くなった表面材を支えるため扇状力木を9本としている。音量増大と特徴的な重厚な低音と艶やかで伸びのある高音の所謂フレタサウンドを醸し出している。展示されているフレタは絶頂期の頃の作品でトーンバランスが極めて秀逸である。

マヌエル・ベラスケス

製作者マヌエル・ベラスケス
材 質
製作年1952年
弦 長

アメリカにおいてクラシックギター製作界の父と呼ばれたベラスケスは1917年プエルトリコに生まれ、家具職人からヴァイオリン、ギター等の修理を経験した後、本格的にギターに携わった。初期50年代作品はハウザーⅠ世を目指した小型で音色もハウザーⅠ世を彷彿させる楽器を製作し、生涯作品中で最も高い評価を得ている。 この楽器はベラスケス初期(35歳)の作品でハウザーⅠ世を彷彿させる作品である。ベラスケスは全般に澄んだ高音と重厚な低音でトーンバランス、遠達性に優れた20世紀から21世紀にかけての代表的銘器の一つである。

ホセ・ルイス・ロマニロス

製作者ホセ・ルイス・ロマニロス
材 質
製作年1975年
弦 長

ホセ・ルイス・ロマニロス(1932~)スペイン生まれ。 1950年代にイギリスに渡る。建築関係の仕事をしながらギターを弾いていたが、高価な楽器が買えず、自身で製作を始めた事が製作家に転身するきっかけとなる。 展示品は1975年製で表面板はスプルース、側面・裏板はインディアン・ローズウッドを使用している。ブリームが好んだ様に立ち上がりが極めて速く、それでいて和音の奥行きと広がりがあり、透明感のある高音を有している。 トーンバランスが優れている作品。

ラミレス三世 スプルース

製作者ホセ・ラミレス三世
材 質
製作年1962年
弦 長

ホセ・ラミレス三世(1922~1995)を一躍有名にした楽器は弦長は664mmと長くボディも大型化した楽器である。内部側面を二重構造とし表面板に初めてレッドシダー(米杉)を採用し、塗装はユリア樹脂とする事で、豊かな音量と甘く輝かしい響きを出す事に成功。巨匠セゴビアが1964年頃から使用した事で一躍有名になった。 この楽器は極めて珍しい大型化に設計変更をする直前のモデルである。多分にラミレス二世(三世の父)の設計を色濃く残した楽器で、弦長は655mm、表面はスプルース、サイドバックは極上の柾目のハカランダ材を使用している。ナルソ・イエベスが一時期使用していたのもこのモデルと思われる。後年の大型化したモデルとは全く異なる伝統的スペインの音色を醸し出す逸品である。

アルカンヘル

製作者アルカンヘル・フェルナンデス
材 質Top:スプルース
Side/Back:ハカランダ
製作年2004年
弦 長650mm

現役最高峰の製作家と称されるアルカンヘル・フェルナンデス。厳選された材料のみを用いスペインギターの伝統的な制作手法を頑なに守り続けています。現在、年産3本程度の為、入手は極めて困難。この楽器はスペイン女流ギタリスト、マリア・エステル・グスマンが2008年まで使用していた楽器でシャープで張力の強いイメージのアルカンヘルとはやや異なった色香のある作品です。